「VANISHING POINT」PRIMAL SCREAM | 君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

中学から買い始めたCDがあまりに増え、自分で何を持ってるか把握出来なくなってきた。そのため同じCDを2枚買うという事件を産むこととなる(4回)。

この悲劇を五度繰り返さぬよう一枚一枚確認していこうという、

ブログにするほどでもない内容のブログなのだ。

vanishing


ふと目覚めると、砂浜だった。

横たわる俺の顔半分には、
無数の砂粒がへばり付き、
全身の服は海水に染みていた。
聴こえるのはさざ波。

呆とする頭を起こし、周りをぐるり眺める。
その光景の半分は砂浜、その向こうに見える密林、
もう半分は海。水平線。
その先には何も無い。
状況だけで今の自分を把握するならば、
俺はどうやらどこかに漂着しまったらしい。

しかし、海に居た記憶など無い。
無いが、目の前に広がる景色こそが現実。

俺は情報を求めるためなのか、
助けを求めるためなのか、
それとも食料を求めるためなのか、
自分でもよく分からぬままに熱く灼けた砂の上を歩き続けた。

すると、砂浜に正方形の物体が突き刺さっているのが見えた。
何かは分からぬが何かを求める俺の足は、
無意識にそれへと近付いていった。

その物体には人の顔が描かれていた。
その表情は苦悶に満ち何かを叫んでいる。
そして、俺はこの物体に見覚えがある。
「クリムゾン・キングの宮殿」だ。

ふと周りを見渡せば、
この浜に同じような四辺が点在しているのが分かった。

「NEVERMIND」「レッドツェッペリン4」「ラバーソウル」
「ギタリズム」「モーニング刑事。~抱いてHOLD ON ME」
「SOMETHIN' ELSE」「地獄に堕ちた野郎ども」「歌劇 『魔笛』」……、
レコード、CDだけではない、
初期リングスのビデオ、「ブレードランナー」のレーザーディスク、
「ゴッドファーザー」のDVDボックス……。

しかし、何より俺を衝撃と絶望に突きつけたのは、
それらの物と同数の白骨の数だった。

俺は唖然としてそこに立ち尽くす。
心臓が苦しくなり、思わず胸に手をやる。
そのとき、内ポケットに固い何かが入っている事に気が付いた。
恐る恐る出してみると、それは一枚のCDだった。

「High Time」THEE MICHELLE GUN ELEPHANT。

俺はその時全てを理解した。

「なんてことだ……、ここは無人島じゃないか!!」



無人島に持っていくこの一枚。
これはロック好きのみならず、
あらゆるジャンルのファンが頭を悩ます質問であろう。

しかし、一枚のみを選ぶ事等なかなか出来るものではない。
そこでこの度、俺は別のブログを立ち上げた。

このブログはただ単に俺が所持しているCDを
だらだら確認しているだけのブログであり、
この中でどのCDがホントに良いのかよく分からない。
俺にもよく分からない。

新設ブログは、俺が心底良いと思えるCDのみを
紹介し、自己確認し、
あわよくばアフィリエイトでボロ儲けしてやろうという
コンセプトの元に起ち上げた次第なのだ。

ただ、心底好きなCDなどそう沢山もないし、
毎日2つのブログを掛け持つのは不可能、
随分と暇な日にしか更新は出来ず、
かなりの不定期連載という事になるだろう。
もしかすると、殆ど更新しないかもしれない。

どうなるかわからんが、
このブログ同様ご愛顧下されば幸い。


バニシング・ポイント。
気が付けばプライマルの中で一番聴かなく、一番語らない一枚。
要するによく分かってないのだろう。
しかし、これが後のXTRMNTRに繋がったと考えると、
分かった気になるような気もしないでもない。


Primal Scream
Vanishing Point



プライマル・スクリーム
バニシング・ポイント