「Welcome to Hell」VENOM | 君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

中学から買い始めたCDがあまりに増え、自分で何を持ってるか把握出来なくなってきた。そのため同じCDを2枚買うという事件を産むこととなる(4回)。

この悲劇を五度繰り返さぬよう一枚一枚確認していこうという、

ブログにするほどでもない内容のブログなのだ。

welcometohell


  グロテスク 流血噴射
  グロテスク 目ん玉とびちり
  グロテスク 精神破壊

  全ての者達
  悪魔に魂を売れ

「グロテスク」デトロイト・メタル・シティ


このブログを読まれるお洒落でハイソな方々は
もしかするとご存知無いかもしれないが、
この世にはヘヴィメタルという悪魔の音楽が存在する。

彼らは暴力を、女性蔑視を、ドラゴンを、
セックスを、怒りを、死を、唄にする。

何と恐ろしく野蛮な連中であろうか。

そして、この度そんなヘヴィメタルを考察した
一本の映画が公開になった。


という訳で、
以下には「METAL ヘッドバンガーズ・ジャーニー」の
感想を吠えるので、
まだ見ておらず、且つこれから見る予定のメタルヘッズは、
カンニバル・コープスでも聴いてて下さい。

結果から言えば、
俺はこの映画を観て、
メタルに関して何か新しい事実を得る事は無かった。

メタルは何故世間から嫌われるか?

そんな事は、高校時代、
髪をだらだら伸ばし、
Burrn!を熟読し、
メタリカやスレイヤーのロゴをそこら中に描いていた
俺たちには十分分かっている事だ。

俺が一番知りたかったのは、
「何故、ロックファンはメタルを嫌うか?」
という事だ。

リンプ・ビズキットの登場以降、
今でこそメタル音楽は何となくなし崩し的に
ロッキンオンやクロスビートなどの
ロック誌に載ってはいるが、
少し前までは、各誌完全無視を決め込んでいた。

格闘技雑誌にプロレスが載らないように。
映画雑誌にアニメが載らないように。

メタルヘッズとメタル以外のロックファンなど
どちらも大差は無い。
何れにせよ、クラスの中の外れもの達だ。
ファンになるプロセスも同じようなものだろう。

俺としてはここら辺を監督サム・ダンには描いて欲しかったのだが、
映画にする以上一見さんにも観てもらわなければならないので、
そこまで深くを求めるのは筋違いか。

しかし、それでもこの映画には大いに意義がある。

例えば、メタルに於ける「悪魔崇拝」は演出で偽物であると
言及している点は好感が持てる。

今までメタルマスコミはこの点に関しては
それ程明確にしてこなかったように思う。
「言うまでもない」のかもしれないが、
やはりちゃんと「言う」のと「言わない」のとでは全然違う。

だからこそ、その後の件の、
ノルウェー産ブラックメタルの連中のヤバさ、バカさが引き立つし、
本当に危険なギャングスタ・ラップとの差異も明確になる。

また、悪魔崇拝を筆頭とした
一連のダークなイメージの根源には、
やはりキリスト教が深く影響している事にも言及しており、
この点についても非常によく理解出来る。

日本にはメタラーは異常に多いが、
メタルバンド自体は非常に少ない。
その理由もここら辺にあるのかもしれない。

他にも、
日本のメタルファンには馴染みが薄いであろう
ブルー・チアーこそがメタルの始祖であると論じたり、
ロニー・ジェイムス・ディオが
思ってたよりまだ一回り小さかったり、
ロブ・ゾンビが意外に男前だったり、
細かな部分でも非常に楽しめる一本に仕上がっている。

しかしこの映画、
「メタル初心者でもこれを観れば、
 メタルを聴きたくなる」
みたいな触れ込みで売ってたみたいだけど、
確実に逆効果だろう!


この作品でも少しだけ紹介されるバンド、ヴェノム。
メタルの悪魔崇拝イメージをスレイヤーと共に、
押し上げていった張本人。
スレイヤーがスラッシュメタルの元祖なら、
ヴェノムはブラックメタルの元祖と呼ばれている。

久しぶりに聴いたが、今聴いても意外とカッコいいな。


Venom
Welcome to Hell



Venom
Welcome to Hell