「Three Dollar Bill, Yall$」LIMP BIZKIT | 君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

中学から買い始めたCDがあまりに増え、自分で何を持ってるか把握出来なくなってきた。そのため同じCDを2枚買うという事件を産むこととなる(4回)。

この悲劇を五度繰り返さぬよう一枚一枚確認していこうという、

ブログにするほどでもない内容のブログなのだ。

threedoller


仕事中に机の端に置いてある携帯電話が突然鳴り響いた。
俺はおもむろにそれを手に取り、通話ボタンを押し耳に当てる。

「おはよう、MZDくん」

上官「H」からの任務通達だ。

「かの映画俳優トム・クルーズはここ数年、
 サイエントロジーの良さを唱えたり、
 ケイティ・ホームズとの結婚を
 必要以上にアピールしたり、
 何かとウザがられている。

 さて、ここで君への任務だが、
 そんなトムの最新作を調査してほしい。
 
 例によって、君が残業に捕らえられ、
 あるいは殺されても当局は一切関知しないからそのつもりで。

 なお、この携帯電話は3ヶ月以内に消滅する。
 (ボーダフォンだから)
 成功を祈る」

詰まる所、単なる映画のお誘いであり、
実際にはHさんはこんな事は言ってないかもしれないが、
俺にはこう聞こえた。

そして、俺はこのミッションを遂行せねばならない。


と言うわけで、
以下には「MI:3」の感想を語るので、
まだ観ておらず、
尚かつこれから観たいと思っている人は、
鼻に詰まったご飯粒を電気ショックで焼いてて下さい。


この「ミッション・インポッシブル(以下ミンポ)」シリーズは
残念ながら1、2共に諸手を上げて
賞賛出来るような内容では無かった。

しかし、今作に関しては、
トム、よくやった!!
頑張った!!
と言ってあげたい。

俺はそれほど「スパイ大作戦」等、
所謂スパイ物を観ているわけでは無いのだが、
そんな俺でもこの映画のスパイ度の高さには
すっかりやられてしまった。

いや、スパイ物に疎い人にとっては、
スパイ度、というより、
ルパン度が高い、と言った方が
分かりやすいかもしれない。

特に前半のバチカン市国の件などは
モロにカリ城の趣。
別に「MI:3はカリ城のパクリだ!」
と言いたい訳ではなく、
あくまで無意識的に雰囲気が似てしまった、
と言う事なのだろう。

例えば、狭い道で渋滞を起こし作戦に移るシーン、
ワイヤーがビョーンと出て壁を登り降りする小道具、
仲間同士の連携、
目標本人への変装、
お色気、下水道の利用など、
実にルパンでカリ城なのだ。

中でも絶対不可能だと思われていた
ルパンの得意技、マスクによる変装も、
見事に実写可する事に成功している。

ただ、トムはフィリップ・シーモア・ホフマン(以下PSH)
に化けるのだが、
化けた後は当然PSH本人が演じるわけで、
さっきまで俊敏だった男が、
変装後、いきなり少し動きが
鈍臭くなってしまうのが笑える。

しかし、動きは鈍臭くとも、
PSHの素晴らしさは変わらない。

今まで弱気なホモ役や童貞役など、
あらゆる種類のダメ人間を演じてきた彼だが、
ここではキッチリと畏怖と狂気と知性を
併せ持った残酷な悪役を演じきっている。


前半はルパン似だが、
後半は場所が上海に移動するせいもあり、
且つトムが身体を張るシーンも増え、
どことなくジャッキー映画っぽくなる。

言うなれば、
「カリオストロの城」と「ポリスストーリー」の
二本立てのような映画な訳で、
中2心を未だ持つボンクラ男子は必見なのだが、
その割には、そこに軽さを感じないのは、
練られたストーリーと、
痛みの伝わるアクション、スタント、
腰の据わった演出力の賜物だろう。
監督、J.J.エイブラハムス。
この名前は覚えておいて損は無いようだ。


という訳で、間違いなくミンポシリーズ最高傑作なこの作品、
今までの作品にうんざりなミンポにインポな方々も、
この作品であればビンビンな事請け合いなのである。


ミンポ2でテーマ曲だった「take a look around」。
だが、その曲が収録してる「チョコレート~」は既出なので、
1stのこれで。
ヘヴィロックとヒップホップの融合という意味では、
これが一番成功しているかも。


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Three Dollar Bill, Y'All



Limp Bizkit
Three Dollar Bill, Y'All [Edited Version]



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