「ニューヨーク」ザ・ハイロウズ | 君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

君、ちょっとCD棚の整理を手伝ってくれないか。(仮)

中学から買い始めたCDがあまりに増え、自分で何を持ってるか把握出来なくなってきた。そのため同じCDを2枚買うという事件を産むこととなる(4回)。

この悲劇を五度繰り返さぬよう一枚一枚確認していこうという、

ブログにするほどでもない内容のブログなのだ。

newyork

今日は本当なら一日中お芝居パンフの製作に
追われているはずだったのだが、
肝心のイラストデータが夜まで届かない。
イラストが無いんじゃ作業も進めようが無い。

ボーっとしてるのも何なので、
映画を観に行った。

すまん高橋君、
今日全然バンド練習行けたや。

で、もうすぐ終わりそうな「キングコング」を観に行ったのだが、
三宮では一日1回しか上映していない。
仕方なく時間が合った第二候補「ミュンヘン」へ。

と言う訳で、
以下、その感想を語るので
まだ観ておらず、尚かつこれから観る予定の人は、
トリノが無事に終了するよう、祈ってて下さい。



まず、この映画を楽しむ為には
(楽しむ、という表現が正しいのか分からないが)、
ある程度の情報を知っていなければならない。

イスラエルとは何か。
パレスチナとは何か。
最低限その知識だけは入れておかなければ、
最初から最後まで、
何が行われているのか全く理解できないだろう。

現に、隣にいた馬鹿そうな女の子は終始退屈そうだった。

もし仮にこの話を馬鹿そうな女の子にも楽しめる、
面白おかしい派手な映画に描こうと思えば描けるはず。

言うなれば、殺しのライセンスを貰った5人が、
憎き敵を一人一人始末していく話だからだ。

しかし、スピルバーグは当然そうは描かなかった。
あくまでその暗殺者を普通の人として描いている。
普通の人が暗殺者に変化し、
その変わっていく自分と
普通だったはずの自分が衝突し、
苦悩する姿を描いている。

当初はあくまで公務員的に、家族のために、
受けた仕事だったはずなのに、
暗殺者として成長するにつれ、
リストになかった11人以外の人間を殺すに至る。

それは敵からすれば、既にテロリストだ。
当然逆に敵からも狙われる。
一人また一人仲間が死ぬ。
その報復にまた殺す。
永遠に終わらぬ怨嗟の連鎖。

「シンドラーのリスト」で
ユダヤ系のスターとなったスピルバーグだが、
その名声を捨てる覚悟でこの映画を作っているのだろう。
現にイスラエル方面から、
そしてアメリカからも膨大なバッシングが相次いでいるという。

今復讐に躍起になっているのはどこあろう、アメリカだからだ。
イラク戦争はテロを世界にばらまいた。
ここでも怨嗟の連鎖が産まれている。
誰かがその連鎖を断ち切らねば、
誰かが断ち切ろうと言わねば。

だったら俺が言おう、
折角だから残酷描写満載で。

そんなスピルバーグの覚悟と気合いが、
「シンドラーのリスト」「プライベートライアン」以上に感じられる
入魂の一作なのである。

ただ、作品としては、
サスペンスと観れば超が付く程の一流だけど、
先にも述べた通り派手さを求めると退屈な思いをする事になる。
残酷描写も外連味をグッと抑えた渋い残酷描写。
オランダ娘殺害シーンが良い!!

あと、全員70年代ファッションで決めてて(当たり前)格好いい。
ラスボスの奴(名前忘れた)がやたら格好いい。


ニューヨーク。

ラスト、主人公は次の「仕事」を断り、
「祖国は君」とまで思う愛する者の待つ
世界貿易センターそびえるニューヨークに移り住む。

ので、ハイロウズのニューヨーク。

彼らにしては珍しいスローな曲のシングル。


THE HIGH-LOWS, 真島昌利
ニューヨーク